69歳、AIを2人使いにした ― 文章の係と、絵の係

ブログの記事には、「アイキャッチ画像」というものを付けます。

記事の一番上に出てくる、看板のような画像です。

本屋さんで本を選ぶとき、まず表紙を見ますよね。あれと同じで、
記事も、まず画像で目を引かないと、読んでもらえません。

今日は、このブログのアイキャッチを、
AIを「2人」使って作った話です。

■ 第1章 記事いちらんが、寂しかった

先日、このブログの「記事いちらん」のページを、
あらためて眺めてみました。

記事のタイトルの文字が、上から下へ、ズラーッ。

以上。

なんというか、味気ないんです。
定食屋の壁に貼ってある、お品書きの短冊みたいでした。

実は私、もうひとつやっている日記のブログでは、
アイキャッチにずいぶん凝ってきたつもりなんです。

写真や画像には、人を引き付ける力があります。
文字だけの一覧と、絵の付いた一覧では、
足を止めてもらえる数がまるで違う。

こっちのブログにも、看板を掛けてやらねば。

そう思って、いつものAI(うちのジーニーです)に相談しました。

■ 第2章 頼れるAIが、白状した

「アイキャッチを作りたい」と相談したら、
ジーニーは、あっさりこう白状しました。

「私は、画像を作るのが得意ではありません」

おや、と思いました。
いつも何でもできる顔をしているのに。

でも、続きがありました。

「そのかわり、絵の得意なAIに渡す
『設計図』を、私が書きます」

つまり、こういう分業です。

・文章の得意なAI(ジーニー)が、指示書を書く
・絵の得意なAI(ChatGPT)が、その指示書どおりに描く

指示書のことを、AIの世界では「プロンプト」と言うそうですが、
要するに、大工さんに渡す設計図です。

「白髪まじりの短髪。姿勢がいい。からし色のポロシャツ。
 背景は生成り色。ふちに金色の枠。タイトルの文字は濃紺」

こんな調子で、私の分身の作り方が、
文章でびっしり書いてありました。

自分の苦手を白状して、得意な相手に橋を渡す。

……人間の職場にも、これができない人は結構います。

■ 第3章 「型」という考え方

ジーニーの設計図には、賢い仕掛けがありました。

毎回ぜんぶ作り直すのではなく、「型」を1回だけ作る。

キャラクターの顔、服、背景の色、枠のデザイン。
ここは毎回同じ。変えるのは、記事のタイトル文字と、
キャラクターのポーズだけ。

マンガの連載と同じ理屈だそうです。

主人公が毎回同じ顔だから、安心して読める。
毎回違うことをしているから、飽きない。

なるほどなぁ、と思いました。

サザエさんが週替わりで顔が変わったら、
日曜の夕方が落ち着かなくてしょうがない。

■ 第4章 注文していないメガネ

設計図をChatGPTに貼り付けて、お試しの1枚を頼みました。

出てきた1枚を見て、笑いました。

水彩タッチの、にこにこした白髪の男が、
地図を持って首をかしげている。

かわいい。文句なしです。

ただ、ひとつだけ、注文していないものが付いていました。

メガネです。

設計図のどこにも、メガネとは書いてありません。
ChatGPTが、気を利かせて勝手にかけさせたんです。

ここで白状しますと、
実物の私は、メガネをかけています。

ChatGPTは、私に会ったことがありません。
写真を見せたこともありません。

それなのに、「69歳」という情報だけで、
「この年の男は、メガネだろう」と踏んできたわけです。

……当たっているだけに、ちょっと悔しい。

もちろん、メガネは標準装備として採用しました。

■ 第5章 元自衛官の顔

2枚目は、Googleアラートの記事用に、
「見張り台の上で、双眼鏡をのぞいているポーズ」を頼みました。

私は元自衛官なので、見張りは本職です。

出てきた1枚を見て、また笑いました。

さっきまで地図を見てへらへらしていた男が、
眉をキリッとさせて、双眼鏡を構えている。

同じ顔なのに、ちゃんと別の表情をしているんです。

これで分かりました。この方式のキモは、ポーズです。

顔と服と色は「型」で固定されているから、
ポーズと表情を変えるだけで、
「いつもの直ちゃんが、今日は何かやってるぞ」になる。

1枚作るのにかかる時間は、ものの1〜2分。
お金は、ChatGPTの無料の範囲でおさまっています。

看板屋を2軒雇って、タダ。いい時代です。

■ 第6章 「ゃん」の神隠し

できた1枚目を、さっそく記事に設定して、
公開ページを確認しました。

記事の上に、どーんと看板が出ています。
おお、ブログらしくなった。

……と思ったら、画像の右下に入れたはずの
「AI直ちゃん」の文字が、

「AI直ち」

になっていました。「ゃん」が、いない。

ジーニーに聞いたら、ワードプレスが表示のときに
画像の端を少しだけ刈り込むことがあるそうで、
端っこに置いた「ゃん」が、巻き添えを食ったのでした。

対策は、「文字は端から少し内側に置いてください」と
設計図に一行足すだけ。

「ゃん」は、次の画像から無事に帰ってくる予定です。

■ おわりに

今回の登場人物を整理すると、こうなります。

・設計図を書いた ― 文章のAI
・絵を描いた ― 絵のAI
・2人の間で紙を運んだ ― 69歳

そうなんです。AIが2人もいるのに、
間をぱたぱた往復していたのは、人間の私です。

伝書鳩です。

でも、この伝書鳩の仕事が、案外おもしろいんです。

片方の得意と、もう片方の得意をつなぐと、
一人では作れなかったものができあがる。

そして、今回いちばん感心したのは、
ジーニーが最初に言った、あの一言です。

「私は、画像を作るのが得意ではありません」

苦手なことを苦手だと言うAIは、信用できます。

なんでもできますと言う相手より、
これは他所に頼みましょうと言う相手。

商売の世界でも、たぶん同じですね。

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