ブログの記事には、「アイキャッチ画像」というものを付けます。
記事の一番上に出てくる、看板のような画像です。
本屋さんで本を選ぶとき、まず表紙を見ますよね。あれと同じで、
記事も、まず画像で目を引かないと、読んでもらえません。
今日は、このブログのアイキャッチを、
AIを「2人」使って作った話です。
■ 第1章 記事いちらんが、寂しかった
先日、このブログの「記事いちらん」のページを、
あらためて眺めてみました。
記事のタイトルの文字が、上から下へ、ズラーッ。
以上。
なんというか、味気ないんです。
定食屋の壁に貼ってある、お品書きの短冊みたいでした。
実は私、もうひとつやっている日記のブログでは、
アイキャッチにずいぶん凝ってきたつもりなんです。
写真や画像には、人を引き付ける力があります。
文字だけの一覧と、絵の付いた一覧では、
足を止めてもらえる数がまるで違う。
こっちのブログにも、看板を掛けてやらねば。
そう思って、いつものAI(うちのジーニーです)に相談しました。
■ 第2章 頼れるAIが、白状した
「アイキャッチを作りたい」と相談したら、
ジーニーは、あっさりこう白状しました。
「私は、画像を作るのが得意ではありません」
おや、と思いました。
いつも何でもできる顔をしているのに。
でも、続きがありました。
「そのかわり、絵の得意なAIに渡す
『設計図』を、私が書きます」
つまり、こういう分業です。
・文章の得意なAI(ジーニー)が、指示書を書く
・絵の得意なAI(ChatGPT)が、その指示書どおりに描く
指示書のことを、AIの世界では「プロンプト」と言うそうですが、
要するに、大工さんに渡す設計図です。
「白髪まじりの短髪。姿勢がいい。からし色のポロシャツ。
背景は生成り色。ふちに金色の枠。タイトルの文字は濃紺」
こんな調子で、私の分身の作り方が、
文章でびっしり書いてありました。
自分の苦手を白状して、得意な相手に橋を渡す。
……人間の職場にも、これができない人は結構います。
■ 第3章 「型」という考え方
ジーニーの設計図には、賢い仕掛けがありました。
毎回ぜんぶ作り直すのではなく、「型」を1回だけ作る。
キャラクターの顔、服、背景の色、枠のデザイン。
ここは毎回同じ。変えるのは、記事のタイトル文字と、
キャラクターのポーズだけ。
マンガの連載と同じ理屈だそうです。
主人公が毎回同じ顔だから、安心して読める。
毎回違うことをしているから、飽きない。
なるほどなぁ、と思いました。
サザエさんが週替わりで顔が変わったら、
日曜の夕方が落ち着かなくてしょうがない。
■ 第4章 注文していないメガネ
設計図をChatGPTに貼り付けて、お試しの1枚を頼みました。
出てきた1枚を見て、笑いました。
水彩タッチの、にこにこした白髪の男が、
地図を持って首をかしげている。
かわいい。文句なしです。
ただ、ひとつだけ、注文していないものが付いていました。
メガネです。
設計図のどこにも、メガネとは書いてありません。
ChatGPTが、気を利かせて勝手にかけさせたんです。
ここで白状しますと、
実物の私は、メガネをかけています。
ChatGPTは、私に会ったことがありません。
写真を見せたこともありません。
それなのに、「69歳」という情報だけで、
「この年の男は、メガネだろう」と踏んできたわけです。
……当たっているだけに、ちょっと悔しい。
もちろん、メガネは標準装備として採用しました。
■ 第5章 元自衛官の顔
2枚目は、Googleアラートの記事用に、
「見張り台の上で、双眼鏡をのぞいているポーズ」を頼みました。
私は元自衛官なので、見張りは本職です。
出てきた1枚を見て、また笑いました。
さっきまで地図を見てへらへらしていた男が、
眉をキリッとさせて、双眼鏡を構えている。
同じ顔なのに、ちゃんと別の表情をしているんです。
これで分かりました。この方式のキモは、ポーズです。
顔と服と色は「型」で固定されているから、
ポーズと表情を変えるだけで、
「いつもの直ちゃんが、今日は何かやってるぞ」になる。
1枚作るのにかかる時間は、ものの1〜2分。
お金は、ChatGPTの無料の範囲でおさまっています。
看板屋を2軒雇って、タダ。いい時代です。
■ 第6章 「ゃん」の神隠し
できた1枚目を、さっそく記事に設定して、
公開ページを確認しました。
記事の上に、どーんと看板が出ています。
おお、ブログらしくなった。
……と思ったら、画像の右下に入れたはずの
「AI直ちゃん」の文字が、
「AI直ち」
になっていました。「ゃん」が、いない。
ジーニーに聞いたら、ワードプレスが表示のときに
画像の端を少しだけ刈り込むことがあるそうで、
端っこに置いた「ゃん」が、巻き添えを食ったのでした。
対策は、「文字は端から少し内側に置いてください」と
設計図に一行足すだけ。
「ゃん」は、次の画像から無事に帰ってくる予定です。
■ おわりに
今回の登場人物を整理すると、こうなります。
・設計図を書いた ― 文章のAI
・絵を描いた ― 絵のAI
・2人の間で紙を運んだ ― 69歳
そうなんです。AIが2人もいるのに、
間をぱたぱた往復していたのは、人間の私です。
伝書鳩です。
でも、この伝書鳩の仕事が、案外おもしろいんです。
片方の得意と、もう片方の得意をつなぐと、
一人では作れなかったものができあがる。
そして、今回いちばん感心したのは、
ジーニーが最初に言った、あの一言です。
「私は、画像を作るのが得意ではありません」
苦手なことを苦手だと言うAIは、信用できます。
なんでもできますと言う相手より、
これは他所に頼みましょうと言う相手。
商売の世界でも、たぶん同じですね。
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