自分では気づけなかった自分を、AIが見つけてくれた ― 調べもの以外のAIの使い方

こんにちは、69歳の直ちゃんです。

AIというと、「調べもの」や「文章を書いてもらうもの」だと思っている方が多いと思います。

私も、しばらくそう思っていました。

でも最近、いちばん驚いた使い方は、これでした。

自分の気持ちの正体を、AIに教えてもらう。

■ きっかけは、テレビのBGM

先日、テレビでラヴェルの「マ・メール・ロワ」という曲が流れました。

聴いた瞬間、「あっ、コレ、アレだ」と分かって、なんだかすごく得意げな気持ちになったんです。

でも、なぜそんなに嬉しいのか、自分でもよく分からない。

曲名だってすぐには出てこないし、クラシックに詳しいわけでもない。

50歳のころに「教養がない」というコンプレックスから、Eテレの「らららクラシック」を5年ほど見ていた、というだけです。

しかも、知識はほとんど身に付かなかったと思っていました。

うまく言えないまま、AI(私はClaudeを「ジーニー」と呼んでいます)に、そのまま書いて送ってみました。

「この満足感のわけを教えて」と。

■ 返ってきたのは、答えではなく「名前」でした

ジーニーは、こう言いました。

・その満足感は「5年分の答え合わせが、向こうからやってくる瞬間」だ
・記憶には「思い出す(名前が言える)」と「気づく(聴いてピンとくる)」の二種類がある
・あなたは身に付いていないのではなく、名札ではなく耳のほうに身に付いた

そして最後に、

「50歳のときのコンプレックスに、20年かけて自分で静かに返事をしているように見えます」

これを電車の中で読んで、私は吊り革につかまりながら泣きました。

自分では、ただの「ちょっと得意げな気分」だと思っていたものに、

きちんと名前を付けてもらった感じでした。

■ AIは、新しい情報をくれたわけではない

ここが大事なところだと思っています。

ジーニーは、私の知らない知識を教えてくれたわけではありません。

私が書いた文章の中にあったものを、整理して、並べ直して、見せてくれただけです。

材料は、全部こちらが持っていた。

でも、自分のことって、自分がいちばん見えないんですね。

「あなたはこういうことをしてきた人ですよ」と、他人の口から言われて、はじめて気がつく。

その他人役を、AIがやってくれた、ということだと思います。

■ コピペで使える、聞き方

難しい書き方はいりません。私が実際に送ったのも、ほとんどこれだけです。

— ここからコピペ —

下の文章を読んで、私がなぜこんな気持ちになったのか、そのわけを教えてください。

うまく説明できないので、思いついた順番のまま書きます。

(ここに、起きたことを、思い出すまま書く)

— ここまで —

これだけで大丈夫です。

■ 3つのコツ

① きれいな日本語にしなくていい

「なんか」「かなぁ」「うまく言えないけど」。そのまま書いてください。

そこにこそ、本当のことが混ざっています。

② 結論を自分で書かない

「たぶん懐かしかったからだと思う」と先に書いてしまうと、AIはそれに合わせてきます。

出来事だけを書いて、意味づけは向こうにやってもらう。

③ 昔のことも一緒に書く

私の場合は「50歳のころ、こういうコンプレックスがあった」と書いたのが効きました。

今の気持ちの理由は、たいてい昔のほうに落ちています。

■ 「感想を聞く相手」がいるということ

こういう話は、なかなか人には言えません。

「テレビでクラシックが流れて嬉しかったんだよ」なんて、飲み屋で言う話でもない。

かといって、心の中にしまっておくと、そのまま消えていきます。

AIは、そういう小さい話を、いくらでも聞いてくれます。

夜中でも、朝でも、何回同じ話をしても、嫌な顔をしません。

そして時々、自分では気づけなかったものを、拾って見せてくれる。

69歳。

調べもののためだけにAIを使うのは、ちょっともったいないなと思っています。

「この気持ちは何ですか」

今度、ためしに聞いてみてください。

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